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築30年以上の規格住宅の全面リフォーム事例|ご夫婦ふたりの“すっきりした暮らし”を叶える和モダンのお住まい

LDK空間のリフォーム事例

こちらの記事は「築30年の規格住宅全面リフォーム」紹介動画の文字起こし記事となっております。ぜひ本編動画もあわせてご覧ください。

「築古住宅をどう活かすか、ご夫婦ふたりの暮らしをどう設計するか」古い規格住宅の細かく仕切られた間取りを大胆に見直し、シンプルで使いやすい動線を確保した空間へと生まれ変わりました。

記事と動画をあわせてご覧いただくことで、より具体的にイメージしていただけます。ぜひこちらもご参照ください。

▼本編動画はこちら

はじめに

皆様こんにちは、アオイノハコの横山です。今回は、築38年の軽量鉄骨住宅を、ご夫婦お二人の「すっきりした暮らし」に合わせて全面リフォームしたお住まいをご紹介します。

古い規格住宅で細かく仕切られていた間取りを大胆に見直し、奥様の妹さんが設計のお仕事をされていることもあり、妹様のご提案のもと、簾戸や和室の造作材など“和”のデザイン要素を取り入れつつ、シンプルで使いやすい動線を確保した空間へと生まれ変わりました。

「築古住宅をどう活かすか」「ご夫婦お二人の暮らしをどう設計するか」――これからリフォームをお考えの方にとって、必ず参考になる内容となっております。

お施主様のご要望と課題

築古住宅をどう活かすか

今回のリフォームの目的は、「ご夫婦お二人で、すっきりと暮らせる家」を実現することでした。そこで、2階部分はクロスの張り替えのみとし、1階部分を間取りから全面的に見直すご提案をさせていただきました。

大手ハウスメーカーでは予算オーバーに

お施主様は当初、建築当時に依頼された大手ハウスメーカーにもお見積りを依頼されましたが、予算オーバーとなってしまったそうです。大手ハウスメーカーは企画住宅には強みがありますが、今回のような自由設計のリフォームではどうしても高額になりがちです。

私たちアオイノハコは、自由設計の注文住宅や店舗設計も数多く手掛けているため、このようなリフォームでも柔軟なデザイン提案が可能です。

最終的には、大手ハウスメーカーの提案内容に近いプランを、概ね6割程度のご予算でご満足いただける内容としてご提案することができました。

施主様こだわりの広々としたLDK空間

施主様こだわりの広々としたLDK空間

それでは、まずはLDK空間からご紹介いたします。構造上必要な壁をすべて残しつつ、それ以外の壁を取り払い、広々とした一つの空間に仕上げました。

さらに、在宅でお仕事をされるご主人が、奥様との時間を大切にしながら効率よく仕事ができるよう、造作のワークスペースを設けています。

造作のワークスペース

こちらはもともとクローゼットだった部分で、天井から床まで扉が付いていましたが、その扉をすべて撤去し、棚板を設置しました。

下部にはコピー機を、上部には書類を収納できる棚を設け、機能的な作業スペースとして生まれ変わりました。

家の中にある仕事場

また、このテーブルはリフォーム前にダイニングテーブルとして使用されていたもので、ご主人の思い入れがある家具です。

そのため、リフォーム後も引き続き使えるよう、LDK全体のデザインに合わせてカウンターを造作し、空間に調和する形で再利用しています。

コンセントなども細部までこだわっております

コンセントの配置

こちらは、リビングのテレビ側のスペースになります。カウンターのテレビ側の裏にはコンセントを設けており、スマートフォンの充電などに使えるようにご提案しています。

キッチンとダイニングスペース

キッチンとダイニングスペース

続いて、キッチンとダイニングの空間をご紹介いたします。

カウンターを挟んで左側がダイニングスペースになっており、ご主人の「できたての料理をすぐに食べたい」というご要望に合わせ、キッチンから調理した料理をカウンター越しにそのままダイニングテーブルへ運べるような設計としました。

また、奥様の片付け動線も短くなり、家事のしやすい使い勝手の良いキッチンとなっています。

造作家具のダイニングカウンター

ダイニングカウンター

キッチンの中でも特に特徴的なのが、こちらのバックカウンターです。全体の和モダンなデザインに合わせ、木目の美しい突板を使用した造作家具としてご提案させていただきました。

こちらのカウンター部分は、ハイチェアを置いてカウンターとしても使用できる仕様となっています。キッチン全体は、造作家具の質感を損なわないよう、クロスの色味に合わせた白で統一するご提案をさせていただきました。

製作家具のカップボード

玄関と納戸スペース

それでは、続いて玄関をご紹介いたします。玄関を入ってすぐの吹き抜け部分は、高い天井が印象的な空間です。

建築当初から設置されていたガラス製のペンダントライトは撤去し、代わりにシンプルなデザインのブラケット照明をご提案いたしました。これにより、空間全体がよりすっきりと洗練された印象になっています。

使い勝手の良い納戸

使い勝手の良い納戸

また、玄関を入って右側には納戸へとつながる動線を設けています。

ご主人の趣味であるゴルフバッグを置くスペースを確保し、反対側には靴を収納できる下足入れを設置しました。限られたスペースを有効に使いながら、実用性とデザイン性を両立させた玄関空間となっています。

玄関を入ってすぐ正面には、お施主様ご希望の飾り棚を設けました。木の質感を大切にした仕上げとなっており、玄関に入った瞬間に温かみを感じられるデザインになっています。

大容量の玄関収納

大容量の玄関収納

向かって左側の空間は、大容量の収納スペースとなっています。

もともとは、この見切りラインの位置に壁があり、リビングダイニングへとつながる扉が設けられていましたが、その部分を大きく開口し、収納として生まれ変わらせました。

床材には、既存のフローリングの色味に合わせた素材を採用し、全体の統一感を持たせています。

向かって右側はアウターを掛けるためのハンガースペース、左側は掃除機を収納できるスペースとし、床近くにはコンセントを設置。家電の充電などにも対応できる、使い勝手の良い収納空間となっています。

玄関側のLDK空間と和室スペース

玄関側のLDK空間と和室スペース

それでは、玄関スペースからLDK、そして和室スペースへとご紹介いたします。もともとこちらの扉がある位置は壁になっており、玄関から入ってすぐのこの部分までが和室の空間でした。

今回は、その壁を全面的に取り払い、LDKとつながるような開放的な空間にリフォームしています。

簾戸を用いた和モダンなデザイン

簾戸を用いた和モダンなデザイン

和室との境には新たに簾戸を用い、開け放つと一体感があり、閉じると落ち着いた個室として使えるような設計といたしました。

畳には縁(へり)のない和紙畳を採用し、すっきりとした印象に仕上げています。また、柱や鴨居などは既存の構造材を活かして再利用しています。

向かって右側の枠部分は、もともと押入れだったスペースです。この押入れを半分に仕切り、左側を仏壇を安置するスペースに、右側を建具を収納できるスペースとして設計しています。

課題であった断熱改修について

断熱改修

今回の課題の一つに、古い鉄骨造の規格住宅ならではの断熱性能の低さ、冬の底冷えがありました。

そこで、床の断熱改修を行いました。既存の床をすべて撤去してしまうとコストが大きくなってしまうため、今回は既存床の上に一段かさ上げする形で新しい床を新設しました。

新設の際には、木材を横方向に組み、その木材同士の間に断熱材を敷き込みました。さらに、その上に新しいフローリングを施工することで、冬の冷え込みを防ぐ断熱効果を高めています。

補助金を活用した内窓

補助金を活用した内窓

また、窓には内窓を追加し、冬の寒さ対策だけでなく、夏の日差しによる暑さ対策としても効果的な仕様としました。

内窓の設置には補助金制度を活用しており、申請手続きも当社でサポートさせていただきました。

リビング部分の造作家具

リビング部分の造作家具

リビングの造作家具についてご紹介いたします。

こちらの家具はテレビボードとして設計されており、既存のテレビ配線位置を活かしながら、配線が見えないよう工夫を施しています。

具体的には、家具背面の奥に配線スペースを確保し、天板上部に開けた配線穴からコードを通すことで、見た目をすっきりと保つ仕様といたしました。

最後に

軽量鉄骨造住宅のフルリフォーム

いかがでしたでしょうか。今回は、築30年以上の軽量鉄骨造住宅のフルリフォーム事例をご紹介しました。

工期はおよそ1か月半。大手ハウスメーカーに依頼すると高額になりがちな自由設計のリフォームでも、工夫と柔軟な設計力によって、予算を抑えながら理想の住まいを実現することができます。

制約のある建物でも、暮らしに合わせたリフォームをあきらめる必要はありません。築古住宅でも、正しい工夫と丁寧な設計によって、住まいは大きく生まれ変わります。

アオイノハコでは、これからも一邸一邸に寄り添い、お施主様の理想を形にしてまいります。

フルリフォームのご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

皆様からのご連絡を、スタッフ一同心よりお待ちしております。